2022.11.01
金沢の獅子舞
2022年10月1日~10月29日までの期間、観音町の獅子頭を、会館の企画展コーナー(一階受付前)で展示させていただきました。
金沢の獅子頭
この獅子頭は、ここ観音町が春と秋の祭りの際に使った獅子頭です。現在は獅子舞として使われることなく、春と秋の祭礼の際に展示されています。昔、獅子を保管していた場所が火事に合い、獅子頭の前で沈火した話から、火除けの神と祀られています。この火事で顔の一部が燃えてしまい羅紗(らしゃ)を貼るようになりました。もう一つの赤獅子頭はひがし茶屋街の中の菅原神社に保存されています。
天正11年(1583年)初代藩主前田利家が金沢城に入城した時、お祝いの獅子舞が盛大に行われたと言われ、以後隠れた武芸奨励策としても盛んになり、獅子頭も各町に一基、町の守護として名工を選んで彫刻させ、豪華さや大きさなどで町会を誇示するものでした。
加賀獅子舞は棒振りが獅子を射止めるという珍しいもので、胴体部分の蚊帳には、お囃子や交代役も待機し20人も入れるほど大きいのが特徴です。
【蚊帳】
牡丹や獅子の毛模様を染めた柄で、蚊帳の中には、三本の胴竹を張り、足を持ち支える人や、お囃子方が入ります。この界隈では、芸妓さんが蚊帳の中に入って三味線や太鼓を鳴らし、とても艶っぽいお囃子になったといわれています。
【棒振りと頭持ち】
頭持ちが獅子頭を上下左右に動かし、一進一退するのに対し、尾持ちの動き、棒振りの勇敢な挑みが衆目を集めます。武器は太刀、剣、薙刀などで、演技には棒術・剣術・柔術など武芸が用いられる。隠れた訓練なのです。
金沢の獅子舞は、また展示する予定なので次回もお楽しみに!